アジア熱処理技研株式会社

完全自動化ラインと徹底した管理技術の向上で、
顧客との信頼性を構築。

設立 昭和43年(1968)4月
代表者 星野 博
所在地 伊勢崎市飯島町540-2
資本金 2,600万円
従業員数 120名
TEL 0270-32-6321
FAX 0270-32-7607
HP http://www.asia-ht.co.jp/
【経営革新計画のテーマ】

熱処理装置の完全自動化ライン等の導入

期間:平成18年4月~21年3月

3Kからの脱却を目指す。

 昭和43年の創業から、熱処理一筋に操業してきたアジア熱処理技研株式会社。主に自動車部品と建設・農業機器等の熱処理加工を行ってきた。
 熱処理とは、金属の部品に加熱・冷却等の熱加工を施すことで素材の機械的性質(硬さ・強さ・耐衝撃性等)を操作することで、自動車産業・航空機産業・建設機械産業等、あらゆる製造業に不可欠な特殊技術だ。ただ、200~1,000度の高温で処理を行うため、作業は常に危険を伴い、さらに重労働であるため、いわゆる3Kの典型業種といわれてきた。
 そこで同社では、きれいな工場作りとともに完全自動化ラインの導入により生産能力を増強し、作業環境の改善やコストダウンを図ることで経営革新に取り組むことにした。

本社第1工場外観 本社第2工場外観

(写真上)本社第1工場外観
(写真下)本社第2工場外観
積極的な設備投資で販路拡大

 本社と第2工場のある群馬県以外にも、栃木、茨城に3つの工場があり、北関東一の規模を誇る。取扱製品は、自動車部品・バイク部品・建機・農機等で、日本有数の自動車メーカーや機械メーカーの認定工場となっている。
 例えば、自動車のエンジン、足廻り、クッションなど、重要なところはすべて熱処理加工されているが、メーカーの認定工場にならないとその重要部品の加工はできない。精密な測定機器や管理できる人材がいないと認定工場として合格することがむずかしい。しかし、いくらいい仕事をしていてもコストが高いと、コストの安い海外に仕事が行ってしまう。それにはどうしても設備投資が必要だ。借金を恐れず、積極的に設備投資しているとのことだ。
 人材育成にも力を入れている。現在、社員数はパートも入れて約120名で、製造部門には80名程いる。そのうち約50名が熱処理技能者の国家試験に合格している。望む人には会社の費用で、合格するまで挑戦させている。「いい設備を持っているところは従業員もしっかりしている。従業員がしっかりしている会社には未来がある」というのが星野博社長の持論だ。

第2工場内 第2工場内 第2工場内 製品検査
(写真上・中)第2工場内
(写真下)製品検査
胸を張って誇れる職場環境づくり。

 平成25年、大手自動車メーカーが3年越しで取り組んできた計画が始動した。同社が計画当初から係わってきた仕事で、一緒にテストや設備投資を重ねてきた。順調に進めば大量の部品の熱処理加工の仕事が動き出す。まさに千載一遇のチャンスだ。
 しかし、それが可能だったのも、良い技術と良い設備があったからで、経営革新計画を実行していて良かったと思うとのことだ。
 「これからの日本の製造業はますます厳しくなるだろう」と星野社長はいう。だからこそ、経営者が積極的に展望を持ってやることが大事だとも。小さくともいい仕事をしているところはいっぱいある。日本のものづくりの会社を守っていくためにも、これからも積極的に設備投資し、働く人たちが胸を張って誇れる会社にしていきたいとのことだ。

ミーティングや勉強会を定期的に開催している 働く人が誇れる会社にしたいと語る星野社長
(写真上)ミーティングや勉強会を定期的に開催している
(写真下)働く人が誇れる会社にしたいと語る星野社長
取材こぼれ話

よく日本の自動車は“あたりはずれ”がないといわれる。それは、車の主要部品に対する熱処理技術の高さとともに、処理したものの品質管理が世界一厳しいからだそうだ。欧米では1万個のうち5個くらいの不良率は容認されるようだ。したがって、例えば1万台の車のうち5~10台は、いわゆる“はずれ“となってしまうらしい。日本の場合は1個たりとも容認していないので、結果として「日本の車はあたりはずれがない」のだそうだ。

取材記者の目

間違いのない仕事は“環境の整った、きれいな工場から生まれる”がモットーとのこと。整理・整頓された工場できびきびと働く、若い従業員の皆さんの明るい姿が印象的でした。

ページの先頭へ ホームへ