株式会社日之出

「洗う」「落とす」がコンセプト。
特化した専門性を持って、再生事業への挑戦。

設立 昭和60年(1985)
代表者 古郡 登
所在地 伊勢崎市日乃出町948-1
資本金 1,000万円
従業員数 25名
TEL 0270-23-7765
FAX 0270-23-8622
HP http://www.kk-hinode.co.jp/
【経営革新計画のテーマ】

エンジン補機再生工場新生産方式の導入

期間:平成24年1月~29年1月

ターボチャージャーリビルトに取り組む。

 株式会社日乃出は、昭和60年の設立以来、機械部品の洗浄、組み立ておよび輸送を業務としてきた。特に洗浄分野では、金属部品表面洗浄処理のほか、ポリ容器洗浄、金属等のさび取りなどに特化した、専門性を持ったオンリーワン企業だ。ここ数年は、自動車エンジン用ターボチャージャーのリビルト(再使用のための分解、部品再生)業務にも取り組んでいる。
 エンジンの出力を向上させるための過給器であるターボチャージャーの需要は、昨今の厳しい環境規制等により急速に高まりつつある。今までは軽自動車が主だったが、最近ではトラックにも100%ターボを搭載するようになった。そのため同社では、急増した仕事量に対応するために経営革新計画を策定し、コンサルタントを招いて、工場の整備や作業効率の向上に取り組んでいる。

中古のターボチャージャー
中古のターボチャージャー
積み上げたノウハウが強みに。

 ターボチャージャーのリビルトを始めたきっかけは、アメリカにある世界的メーカーの日本工場で、リビルト再生事業部門をどこかに任せたいという話が持ち上がったことからだ。たまたま知り合いが同社を紹介してくれた。トップがアメリカ人なので決断が早く、1カ月ちょっとで話がまとまったという。東京の工場で使っていた設備を持ち込み、半月くらい泊まり込みで教えてもらってスタートした。
 さびたり変形したりしている中古の製品を、分解・洗浄して、必要なところを修理する。簡単そうだが、同社がそれまで積み上げたノウハウがなければできないことだ。分解用の工具も、自分たちで作業しやすいように作り変えた。洗浄についても、ちょっとしたさびか分厚いさびかによって液の管理も違ってくるし、すすはまた違うやり方で落とす。それによって廃棄液の処理も違ってくる。
 搬入される量が多いため、常に仕事に追われる状態だった。7、8キロあるトラックのターボチャージャーを持って回しながら洗浄するのだが、毎日、残業しても間に合わない。経営革新で、ばらばらの場所で行われていた作業を1カ所にし、ターボのリビルトの仕事専門にできる工場に組み直した。それで作業効率が断然上がったということだ。

まず分解する 機械や手での洗浄作業 機械や手での洗浄作業 最後に修理出来るところは修理する
(写真上)まず分解する
(写真中・上下)機械や手での洗浄作業
(写真下)最後に修理出来るところは修理する
モチベーションアップのための勉強会を継続。

 経営革新では生産管理やコストテーブルを考えることで、幹部たちの意識改革ができたことが大きかったという。現在は引き続き、社員全員で勉強会を行っている。「この効果は大きく、一人ひとりのモチベーションのアップにつながっています」と、古郡登社長は語る。
 最近、国内の自動車メーカーや建機メーカーが、独自でターボチャージャーの製造を始めている。ターボが時代の流れになっていることから、当面はこの分野で一所懸命やっていくとのことだ。その上で、同社に仕事を出している親会社では、ターボチャージャーだけではなくいろんな部品の再生事業を行っている。ゆくゆくは、そういうものも出来るようになっていくことを目指している。

洗浄前(左)、洗浄後(右) 経営革新計画の効果は大きかったと語る古郡社長 本社外観
(写真上)洗浄前(左)、洗浄後(右)
(写真中)経営革新計画の効果は大きかったと語る古郡社長
(写真下)本社外観
取材こぼれ話

どの職場でも同じだが、仕事の良し悪しは人材によるところが大きい。同社の仕事を見て「自分はこういう仕事をやりたかった」といって入社した社員がいた。現在、最後の仕上げをまかせているが、お陰で品質が安定したという。同じように見える作業でも、工夫次第で仕事内容がアップする。大学の工学部を出ている若者が黙々と仕事に取り込む姿を見ていると、この仕事の魅力の奥深さを感じるという。

取材記者の目

1個1個全部手作業でやっている現場で、リビルトされる前の製品と、された後の製品を見せてもらいました。ほとんど新品と同じように見える製品を前に、皆さんのこの仕事への自信と誇りを感じました。

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