寿倉庫株式会社

化粧品製造許可を取得し、
万全の管理体制で物流サービスを提供。

設立 昭和38年(1963)4月
代表者 平方 浩
所在地 伊勢崎市三室町6201-12
資本金 7,000万円
従業員数 160名
TEL 0270-63-1213
FAX 0270-63-1178
【経営革新計画のテーマ】

流通加工体制の確立

期間:平成15年10月~18年9月

倉庫内での加工で付加価値を。

 先代の故平方昭氏が、昭和28年に運送会社として創業した。以来60年、運輸・倉庫・流通加工と業務内容を広げ、寿グループとして拡大発展してきた。
 昭和38年に設立した寿倉庫株式会社では、化粧品・日用雑貨をはじめ、低温倉庫による政府米の管理等を行ってきた。しかし、従来型の倉庫業だけでは、面積を増やさない限り、売り上げは増えず、また、新たな雇用も生まれてこない。そこで、顧客からの要望もあり、倉庫に保管された製品に付加価値を加える流通加工に取り組むことにした。
 流通加工というのは、製品の流通過程において、顧客の要望に応じて包装、値付けなどを行う加工作業のことだ。同社では、化粧品製造の許可を取得し、化粧品のラベリング加工等を行っているが、さらに効率をあげ、ものを運ぶ、ものを保管するといった基本的な物流サービスに加えて、顧客のニーズに応える総合的な物流サービスを提供しようとしている。
 近年、物流事業者に対する顧客ニーズの複雑化・多様化を背景に、総合的な物流サービスの提供が求められるようになったが、当社は時代を先取りした先駆者的な存在なのではないだろうか。

本社外観 中古機械が並ぶショールーム
(写真上)本社外観
(写真下)取り扱う種類を増やしていきたいと語る平方社長
作業環境の整備で効率アップ

 同社の流通加工は、海外から輸入されてきた化粧品のラベルの上に日本語のラベルを貼ることが主な仕事だ。箱のラップ包装を取り、ラベルを貼った後、再びきれいにラップする。ひとつひとつの作業は機械化できないため、丁寧に手作業で行う。取り扱い量の増加に対応するため、ライン従事する人の数を増やし、作業場所の面積を当初より5割増しにした。シュリンクトンネルという、ラップをかけるために使う機械も導入した。
 経営革新に取り組んでから10年が経過し、当初の30人程だった従業員が、約3倍の100人余りに増えた。「ピークの時間には、こんなに人が働いているのかと驚きますよ」と平方浩社長は笑って話す。また、安全管理者の設置も必要になり、実際に従業員に試験を受けてもらったという。結果、50人以上の人が試験に受かって資格を持っているとか。従業員はパートも含め女性がほとんどなので、トイレの増設などにも気をつかったという。

)ラインで合理的に作業する )ラインで合理的に作業する
ラインで合理的に作業する
さらなる流通加工の拡大を目指す。

 薬事法改正により、海外の化粧品を日本で売る場合には、日本の成分表示が義務づけられるようになった。また、ラベルを貼ることは化粧品製造行為にあたるため、同社では化粧品製造の許可を取った。さらに、ラベリングだけでなく、化粧品に関する流通加工の仕事に対応できる設備も導入した。
 これからの目標としては、せっかく化粧品製造の許可を取ったこともあり、取り扱う製品の種類や数量を増やしていきたいと考えている。製造業ではないので、お客様の製品の保管業務がなくなれば、この流通加工の仕事はなくなってしまう。「決して永続性があるわけではないですから」と平方社長。しかし、同社のサービスが認められた結果、現在、取引のあるメーカーの仕事量が多く、なかなか他の仕事をやることが出来ないというのが現状という。
 この先1、2年はこのまま伸びていくだろうが、必ず踊り場がくるような気がすると言う平方社長。だが、トラック1台から始め、10年間で約20倍に増やした先代社長のDNAが、常にその先を見据える現社長の明晰さに受け継がれていると感じた。

倉庫内 倉庫には、毎日大型トラックで荷物が運ばれてくる

(写真上)倉庫内
(写真下)倉庫には、毎日大型トラックで荷物が運ばれてくる

取材こぼれ話

化粧品製造の許可を取るのは大変だったそうだ。薬剤師や化学に関する専門の課程を修了した化粧品総括製造販売責任者を置かなくてはならないが、現実的にはなかなか見つからない。そのため、化粧品の流通加工の仕事をしている会社は多いが、自前の看板でやっているところは少ないそうだ。

取材記者の目

2代目の平方社長は元銀行員だったそうです。部外者にもよく分かるように、分かりやすい例を挙げて流通加工について説明してくれましたが、ご自身が違う畑から入られたということもあるのかなと感じました。

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