日東電化工業株式会社

メッキ業を軸足に据え、 化粧品製造という未知なる分野へ挑戦。
スキルを蓄積し、市場拡大に成功。

設立 昭和34年(1959)10月
代表者 茂田 薫
所在地 高崎市飯塚町1733-1
資本金 1,600万円
従業員数 49名
TEL 027-361-5628
FAX 027-361-7348
HP http://www.nitto-ec.co.jp/
【経営革新計画のテーマ】

高ニッケル含有亜鉛合金メッキ技術による市場開拓

期間:平成21年10月~26年9月

自動車の心臓部分を担う高い技術力が強み。

 昭和34年の創業以来、メッキ加工を主たる業務としながら、化粧品製造という全くの異業種への参入に成功した日東電化工業株式会社。経営革新計画の売上目標をわずか2年で達成し、今日に至るまで順調に売り上げを伸ばしている。
 もともとは、家電部品を中心に亜鉛メッキ加工からスタートしたが、自動車関連部品の受注が増え、高ニッケル含有亜鉛合金メッキ技術など付加価値の高い技術を開発した。特に、自動車の燃料周り重要保安部品のメッキ加工は、複雑かつ高度な技術が要求される上に、安全性を確保するためにすべての生産工程において厳しい品質管理体制が求められる。それにいち早く対応してきた同社は、自動車メーカーの多くがメッキ処理の拠点を、東南アジアを中心とする海外に移す中で、高い信頼度のもと確実に受注量を増やしている。

メッキ加工 メッキ加工をする工場内
(写真上)メッキ加工
(写真下)メッキ加工をする工場内
群馬発の化粧品ブランド「nesno」。

 品質管理レベルがことのほか厳しいといわれる自動車部品を扱う同社の管理体制は、新規事業分野を開拓する上で大いに役立っている。その最たるものの一つが、化粧品事業だ。
 「化粧品は、人の肌に直接触れるもの。品質は重要。」と話すのは、茂田正和常務取締役。同社は、平成16年に薬事法に基づく化粧品製造販売業許可を取得し、自社ブランド「nesno」を立ち上げ、化粧水、保湿ゲル、日焼け止めなど、すべての商品の全製造工程を自社で設計する。震災後の放射能チェックも続けており、ホームページ上で詳細なデータを公表している。
 その努力が結実し、「最初は、100本売るのですら難しかった」と振り返るが、現在、好調なペースで出荷し、顧客のほとんどがリピーターという人気ぶりだ。

化粧品づくりは温泉水がヒントと語る茂田常務
化粧品づくりは温泉水がヒントと語る茂田常務
会社の資産となる仕事をする。

 「nesno」ブランドは、自社開発のミネラルバランス水をベースとした無着色、無香料、無鉱物油の化粧品で、大人はもちろん子どもも安心して使えるのが特徴だ。発売当初は九州より皮膚の保湿に効果的な温泉を取り寄せて配合していたが、温泉は天然のものなので、品質にばらつきがある。同社はメッキ業ならではの技術を活かし、温泉と同等の成分を配合した水の開発に成功した。

 平成23年に全国誌上で開催されたベストコスメグランプリでの受賞をきっかけに認知度が一気に高まった。24年には群馬県が開催した「ビジネスプランコンテスト」の優秀プランを受賞し、25年には「ぐんまちゃん」をパッケージにあしらった日焼け止めを発売。好調な売り上げを見せた。
 これまでネット販売を中心としていたが、地元のドラッグストア等で販売したことで思わぬ効果があった。自社製品がお客様に喜ばれていることを社員たちが目で見て実感することで、職場における働く意識が向上したのだ。
 「経営革新計画の策定により資金調達ができたことで、積極的にいろんなことに挑戦できた」と茂田常務は語る。さらにノウハウを蓄積し、会社の将来の資産をつくるという視点を持って、将来的にはメッキ業と化粧品業を同社の二本柱にしていきたいとのことだ。

「nesno」の商品(左から日焼け止め、石鹸、保湿ゲル、化粧水) ぐんまちゃんを主人公にした冊子を作った 無着色、無香料、無鉱物油の「nesno」製品
(写真上)「nesno」の商品(左から日焼け止め、石鹸、保湿ゲル、化粧水)
(写真中)ぐんまちゃんを主人公にした冊子を作った
(写真下)無着色、無香料、無鉱物油の「nesno」製品
取材こぼれ話

「nesno」のパッケージに挿入されたキャッチコピーはとにかく斬新だ。一般的な化粧品業界とは、真逆のメッセージを主張しているといっても過言ではないだろう。たとえば、保湿ゲルのコピーは「保湿しすぎは肌がなまける」、日焼け止めのコピーは「心地よく太陽をうけとめる」など、思わず「えっ!?」と驚くものばかり。どこかで聞いたような耳当たりの良い言葉だけを並べるのではなく、「お客様に本当のことを伝えたい」というメーカー側の実直な思いが込められている。

取材記者の目

「ぐんまちゃん」をパッケージにあしらった日焼け止めは、商品デザインはもちろん、「ぐんまちゃん」を活用した様々な販促ツールまでも同社で手がけています。キャラクターの知名度におんぶにだっこにならない姿勢に、企業としての頼もしさを感じました。

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