株式会社しみづ農園

自然の景色を照明でより美しく、
昼も夜も楽しむ庭園づくりへ。

設立 昭和36年(1961)
代表者 清水 一秋
所在地 高崎市柴崎町1563
資本金 3,000万円
従業員数 16名
TEL 027-352-2244
FAX 027-352-2236
HP http://www.shimidzu.jp
【経営革新計画のテーマ】

「景観照明事業」による夜間庭園の創出

期間:平成19年6月~22年5月

あくなき探求心が、照明事業につながる。

 本業の造園・園芸業だけでなく、「高崎光のページェント」のイルミネーションを手がけるなど、景観照明の実績も多い株式会社しみづ農園。同社は、これまで培ってきたノウハウと技術の蓄積を基にした夜間景観創出の事業化を進めていくため、経営革新に取り組んだ。
 同社が進める夜間景観とは、省エネや完全防水などに改良・開発した夜間照明器具を活用し、樹木のライトアップやイルミネーション照明などで夜間も楽しめる庭園を演出するというもの。昼間の庭園とのコラボレーションを図ることで、造園工事市場の拡大につなげていくのが狙いだ。
 「我々の仕事は、庭園という自然の空間を提供することですが、夜の顔、夜だからこそ作れる空間をお客様に見てもらいたいと思うようになった」と話すのは、清水一也会長だ。同社が照明事業に足を踏み入れたのも、最初は一也会長の好奇心から。「前橋市内を流れる広瀬川をライトアップしたらどうなるか」という社会実験を、30年ほど前に仲間とともに行ったのがそもそもの始まりだ。以来、自然の景色を照明でより美しく作り上げる景観照明にのめり込んでいったという。照明学会に加盟し、照明に関する技術や知識を増やした。公園や図書館、寺などの照明にチャレンジしては、先端的な情報を集め、第一線で活躍する研究者に話を聞き、勉強を重ねた。それが徐々にビジネスに結びついていった。

東京タワーのライトアップに感動した経験が、照明にはまったきっかけという清水一也会長 同社が手がけた群馬フラワーパークのイルミネーション
(写真上)東京タワーのライトアップに感動した経験が、照明にはまったきっかけという清水一也会長
(写真下)同社が手がけたぐんまフラワーパークのイルミネーション
光のことなら、何でも「ひかり工房」。

 現在、景観照明事業は100%の出資会社「ひかり工房」が行っている。県内では、造園・イルミネーション=しみづ農園が浸透してきたが、県外においてはまだまだというのが現状。その上、造園業が景観照明事業を行うのは非常にまれな上、屋号に農園とついていることから、果樹園などと誤解されてしまうことも多かった。そこで、景観照明事業の受注窓口として、ひかり工房を立ち上げたという。
 イルミネーションはデザイン力が命とのことから、照明コンテストにエントリーするなど、今もなお努力は欠かさない。これまで大きなイルミネーションを手がけてきた同社だが、清水大助専務は、「今後は、個人や民間のイルミネーションもどんどんやっていきたい」と話している。理由は、小さい部分をしっかりと見せるにはしっかりとした照明技術が必要になるから。また、一般家庭でも気軽に楽しめる省エネ照明器具製品の開発にも取り組んでいくという。

今後は、スタッフ育成にも力を入れていきたいという清水大助専務 照明の打ち合わせのようす 桜山公園の夜間照明 宝積寺の夜間照明
(写真上)今後は、スタッフ育成にも力を入れていきたいという清水大助専務
(写真中・上)照明の打ち合わせのようす
(写真中・下)桜山公園の夜間照明
(写真下)宝積寺の夜間照明
国の認定を受け、新事業「立体庭園・農園」がスタート。

 同社の新たな挑戦は、まだまだ続いている。高崎市の果樹農家・富久樹園と連携し、果樹園芸作物を使った屋内型「立体庭園・農園」の開発とブランド化を目指す取り組みを開始した。この取り組みは、平成25年7月に県内で8件目の「農商工等連携事業計画」の認定を受けている。
 同社が開発した立体花壇は、自動的に霧を発生させるミストクールの技術と植物が生育するのに必要な光を組み合わせたもの。そこに、富久樹園の果樹を鉢植えにして小さく育てる技術を連携させることで、室内で四季折々の果樹を楽しめる立体農園・庭園の実現を目指していくという。

同社が開発した立体花壇 同社が開発した立体花壇
同社が開発した立体花壇
取材こぼれ話

平成25年、同社は創業100年を迎えた。開拓移民として台湾の花蓮に渡り、農産種苗、観葉植物の栽培を生業とするしみづ農園を創立したのは大正2年のこと。戦後、日本へ帰国し、昭和21年に再開業、40年代後半から造園業に変更した。その間、屋号の変更を検討したこともあったとのことだが、「思い入れが強く、できなかった」と一也会長。現在、100年史の発行に向けて、資料をまとめている最中とのことだ。

取材記者の目

夜間照明の楽しさは、昼間と違う世界を生み出せることだとか。「昼の庭はすっぴん顔、すっぴんにしっかりとメークをしてあげたものが夜の庭」という一也会長の例えに、思わず笑ってしまいました。

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