末広産業株式会社

先駆者としてのチャレンジ精神で、
社会に貢献できる新装置を開発。

設立 昭和23年(1948)
代表者 足立 雅弘
所在地 前橋市亀里町786
資本金 3,000万円
従業員数 70名
TEL 027-265-1295
FAX 027-265-1412
HP http://www.suehiro-sangyo.com/
【経営革新計画のテーマ】

高機能舗装機能回復装置の開発

期間:平成22年10月~27年10月

先駆的な着眼力で事業拡大

 末広産業株式会社は、建設機械、建設、建築の3事業部をメインに、幅広い事業を展開している。

 創業は昭和23年、先代が自転車1台で石油コンロの販売からスタートした。その後、プロパンガスの販売、ガソリンスタンドの経営、コンクリートポンプ車のサービス工場開設、さらに土木工事などと、次々と事業を拡大していった。
 高い技術力と先駆的な着眼力により、観光地に向かう道路、特に群馬県内でよく耳にする「音響道路」事業をはじめ、新東名高速道路に代表される道路コンクリート舗装用特殊金具タイバーロックにも果敢に取り組み、好評を得ている。
 現在もっとも力を入れているのは、高速道路に採用されている高機能舗装道路を長持ちさせるための「回復装置」の開発だ。経営革新計画を策定し、実現に向けて試作・実験を続けている。

本社外観 コンクリート自動連続成形機 コンクリートを高い建物や離れた場所まで輸送する特殊なポンプ車
(写真上)本社外観
(写真中)コンクリート自動連続成形機
(写真下)コンクリートを高い建物や離れた場所まで輸送する特殊なポンプ車
回復装置で大幅なコスト削減を

 高機能舗装とは、これまで道路の表面に使われてきた密粒度舗装より空隙を多くして、排水機能や騒音の低減効果のある舗装のことで、現在では高速道路で全面的に採用されている。ただ、長期間使用していくうちに空隙部分に土砂などが詰まり、機能が低下してしまう。そこで4~5年毎に表面を削り、新しく舗装し直していた。
 最近、高度成長時代の社会インフラの寿命期が来ていて、そのインフラの維持整備に莫大な費用がかかる。この「回復装置」が完成すれば、膨大な舗装の打ち替えの費用が削減できると足立雅弘社長は試算している。
 回復装置のメカニズムは、簡単にいえば掃除機だ。吸引ローラーを装着した特殊車輌「ロードキーパー」で舗装面を掃除する。ローラー内部より吐出する低圧水と、ローラー本体の振動によるポンピング効果で、深層部にある堆積物の液状化を促し、密着面から土砂の吸引を行う。80%まで回復させることが、つくば土木研究所内の施設ヤードで検証されているという。

高機能回復車ロードキーパー
(写真)高機能回復車ロードキーパー
世のため、人のためが原動力に

 現在は、同装置を使用した場合の経済性、作業性、性能の改善等の説明を積極的に行っている。
 また同装置普及への足がかりとするため、小型の回復装置を製造して東京都の歩道の掃除も計画中だ。工場の地下水利用等のため地盤沈下が問題となっている都内では、雨水を地下に戻そうと歩道が透水型の舗装になっている。それが目詰まりするため、その掃除を無償で引き受けようというもの。 人々の目に触れることで、PR活動になるのが狙いだ。2020年に開催されるオリンピックに向け、東京都の環境保全活動の一助となると考えている。
 他には、国土交通省東北地方整備局管内の公道での実証実験を近々に計画しているとのこと。除染にも貢献できるのではと、足立社長の期待も膨らむ。
 回復装置で利益を出そうという考えはあまり持っていないそうだ。これからの時代は、これまでのような大量消費型社会ではなく、良いものを大切に長持ちさせていく時代になるだろうと足立社長は考えている。

 例えば、足立社長の試算では、舗装を打ち替えた場合1平方メートルあたり3,500円かかるが、回復装置を使えば600円くらいでできる。高速道路だけでも年間700億円と試算し、余った予算は他に回すことができる。
「世のため、人のためになればという気持ちでやっています。それが巡り巡って我が身のためになると思っています」と語る。その使命感が、挑戦し続ける原動力になっていると感じた。

歩道掃除予想図 世のため人のためになる仕事をしたいと語る足立社長

(写真上)歩道掃除予想図
(写真下)世のため人のためになる仕事をしたいと語る足立社長

取材こぼれ話

県内各所の観光道路にある「メロディーライン」。道路に溝を作り、その上を一定の速度で走ると、走行音がメロディーを奏でるように聞こえる。それを開発・施工したのも同社だ。30年前、ラスベガス機械展見学旅行でフリーウェイ路肩に停車しようとしたときに体験した“警告音”が発想の原点。現在、県内には12カ所あり、それぞれの場所にちなんだメロディーが楽しめる。特に県内への設置には観光資源の点でもこだわりがあるそうだ。

取材記者の目

会社の地下はシェルターになっていました。以前は社内ビッグバンドも組織して練習していたとか。竜巻被害も出ている昨今、避難場所として活用することがあるかもしれません。

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